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LEDの基本 その3
 


制限抵抗

     

     

    LEDの電流・電圧特性は以下のグラフのような形となっています。(いきなりグラフか?というのはさておき)

     

     

     

    グラフの意味とLEDの使い方が結びつくでしょうか?

    LEDというのはピカッと光りますが、ダイオードの一種なので電圧−電流特性が1次関数的ではありません。

    指数関数的です。

    もっと、端的にいうと、ある電圧を超えた瞬間、電流が際限なく流れます。

     

    例えば、ある電圧というのが3.5Vの場合、12Vを直接そのままLEDに掛けてしまうと、3.5Vを超えているため一挙に大電流が流れてしまいます。
    そして、LEDの踏ん張れる定格電流値以上の電流となりほぼ瞬間的に(煙が出て!?)壊れてしまいます。

    まさに、あっという間です。

    LEDは、電流を何らかの方法で制限してやらないと、壊れてしまうというものなのです。

     
     

    そこで、一般的によくつかわれるのは、抵抗器をLEDと直列に接続するやり方です。

     

     

     

     

    使用する抵抗器の抵抗値や必要な電力は計算で簡単に求めることができます。

    このあたりはオームの法則ですから、回路系のエンジニアならばほとんどの方は問題ないと思います。

    が、ここをご覧になる方全員が回路計算の基本を知っているということもないでしょうから、以下にこの場合の基本式を記載しておきます。

     

     必要な抵抗器の抵抗値R=(電池の電圧−LEDの順方向電圧)/流したい電流値

     

     その時消費する抵抗器の電力P=(電池の電圧−LEDの順方向電圧))X流したい電流値

     

    通常、抵抗器は算出したRに出来る限り近い値のものを選定し、定格電力値は算出したP値の倍以上の定格の抵抗を選定します。(抵抗値Rではなく、Pなので間違えないように)

    高信頼性を要求する機器などは、算出したPの値の3倍や4倍のものを選定します。

    (参考:たとえば車用機器に使用する場合は3倍以上が常識です。安全率という言い方で表すこともあります)

    電力Pは電子工作など信頼性をあまり考えないのであれば1倍でもかまいませんが、部品がいつも全力疾走状態になるため信頼性はほとんどありません
    人間も常に全力疾走状態だと、数百mも走れば倒れてしまいます。電子部品も同じです。
     

    計算の実例として、最近のLEDだと以下のようになります。

     

      乾電池9V、LEDは白色系で順方向電圧3.4V、流す電流は20mA

     

      R=(9−3.4)/0.02=280Ω

      P=(9−3.4)X0.02=0.11W

     

    必要な抵抗器の抵抗値は280Ω、そして定格電力値は倍の0.22W以上のものを選択します。

    尚、実際の選定では、抵抗値や電力定格はとびとびの値で決まっていますので、一番近い値になるものを探して、今度はその値で逆算して大丈夫かどうかを判断します。

    この場合、探してみると一般的な公称抵抗値E-24系列(電子部品の基本 その3)だと270Ωがもっとも近い値となりますので、この値を選定すればいいでしょう。

    抵抗の定格電力はPの倍以上の0.25Wを選びます。

     

     
     以下に、制限抵抗値の一例を記載しますので参考にどうぞ。

     

    (想定回路)

     


     

     

    例:日亜化学工業 NSSW064T を使う場合

Vf=3.4V

I=20mA

 電源電圧 E

4.5V

6V

9V

12V

24V

 

直列数

N

1ヶ

 56Ω

120Ω

270Ω

430Ω

1.1kΩ

2ヶ

 

 

110Ω

270Ω

910Ω

3ヶ

 

 

 

91Ω

680Ω

6ヶ

 

 

 

 

180Ω

 

Vf=1.9V

I=20mA

 電源電圧 E

3V

4.5V

6V

9V

12V

24V

 

直列数

N

1ヶ

56Ω

 130Ω

200Ω

360Ω

510Ω

1.1kΩ

2ヶ

 

36Ω

110Ω

270Ω

430Ω

1kΩ

3ヶ

 

 

 

160Ω

330Ω

910Ω

6ヶ

 

 

 

 

 

620Ω

10ヶ

 

 

 

 

 

240Ω

 

     

    (ご注意)

    抵抗の定格電力値は、緑セル0.25W、ピンクセル0.5W、赤セル1W 推奨です。

    表示されている値は、表左上にあるLEDのVfと設定電流で計算し、E24系列(参考:電子部品の基本 その3)の抵抗を選定しています。

    現実に販売されている抵抗値には、E24系列のようにとびとびの値しか存在しないことや、Vfが温度や個体差でばらつくため、実際の電流は計算値に対して±1割程度の誤差がでる可能性があります。

    そのほか、温度変化などにより抵抗器自体の抵抗値も変化しますので、熱的に余裕のない設定はできるだけ行わないようにしましょう。

    たとえば、収縮チューブなどで被覆するときは、放熱できないため、チューブ内の温度が思った以上に上がることがあります。

    最悪、抵抗が焼損することもありますので、制限抵抗器を被覆する場合は温度上昇を手で触るなど熱くなっていないか十分確かめましょう。

     

     

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