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オペアンプの基本 その2 

特性

 

    本章では、オペアンプの特性について説明します。



    2.オペアンプの主な特性

     

    オペアンプを使っていくにはオペアンプの基本的な特性を知らなければなりません。

    ここではアペアンプの主要な特性のついてお話します。正確な数値はメーカーのデータシートに記載されていますので、そちらをご覧下さい。

     

    2.1.差動利得

    オペアンプには2つの入力端子があります。1つは、入力された信号の極性と同じ極性が出力される「+」入力端子で、あと1つは、入力されて信号と逆の極性で出力される「−」入力端子です。

    同じ極性で出力されるという意味は、入力電圧に「+」の電圧を加えると出力電圧も「+」の方向に出力されるということです。反対に、出力電圧が「−」の方向に出力される場合は逆の特性で出力されるといういことになります。

    2つの入力端子に加わる信号電圧の差が増幅される度合いを「差動利得」といいます。

    差動利得は、汎用のオペアンプの場合でおおよそ10万倍(デジベルで言えば100dB)もあります。

    2つの端子の電圧差がわずか0.1mVであっても出力電圧は10Vになります。このため差動利得は事実上無限大と見なすことができます。

    オペアンプはこの特性を利用して負帰還をかけて使います。負帰還回路の回路構成を工夫することでいろいろな特性を持った増幅回路が実現できます。

     

    2.2.同相利得

    2つの入力端子に同じ電圧が加わった場合に出力される増幅率をいいます。

    汎用のオペアンプの場合でおおよそ1万分の1(デシベルでは−80dB)になります。入力に1Vの電圧を加えても出力は0.1mVにしかなりません。このため同相利得は事実上「0」と見なすことができます。

     

    2.3.入力インピーダンス

    入力端子が持っているインピーダンスで、汎用オペアンプの場合は入力回路にトランジスタを使っていて約2MΩ程度になります。入力回路にFET(電界効果トランジスタ)を使っているものはさらに桁違いに大きくなります。これも事実上無限大と見なしてもよいことになります。

     

    2.4.出力インピーダンス

    出力端子が持っているインピーダンスで、汎用オペアンプの場合は50〜100Ω程度です。

    一見大きいように見えますが事実上0Ωとして扱えます。なぜでしょうか。

    前にオペアンプは負帰還をかけて使うと言いましたが、出力インピーダンスは帰還量分の1になるからです。例えば、100倍(40dB)のアンプ回路を構成した場合、帰還量は60dB(1000倍)になりますので、出力インピーダンスは0,05〜0.1Ωになります。

     

    2.5.入力オフセット電圧

    本来、入力の「+」端子と「−」端子の電圧差が「0」の場合は出力電圧が「0」でなければなりませんが、実際のオペアンプでは入力が「0」であっても出力は「0」にならないで、ほぼ電源電圧付近まで振り切っていしまいます。出力を「0」にするには2つ入力端子に僅かばかり電圧差を持たせなければなりません。これは、2つの入力端子の回路特性が完全に一致させることは困難で、僅かではありますが特性に差が出てしまうからです。汎用のオペアンプでは±数mVあります。

    オフセット電圧は回路の増幅率を大きく取っている場合は誤差となって出力電圧に影響を与えます。

    あたかも入力信号にこのオフセット電圧を加えたように出力に現れます。

     

    2.6.入力バイアス電流

    オペアンプの入力端子は、内部の入力回路トランジスタのベースに接続されています。トランジスタはベースに電流を流さないと増幅回路として動作しません。このトランジスタのベースに流れる電流を「入力バイアス電流」と言います。入力回路の使われるトランジスタの種類によって流れる電流の向きが違います。

    NPN型トランジスタを使っているものは外からオペアンプに向かって流れ、PNP型トランジスタを使っているものはオペアンプから外に向かって流れます。PNP型は片電源タイプのオペアンプに使われています。

    汎用オペアンプの場合は250nA以下ものもが一般的です。

    入力バイス電流は、2つの入力端子から見た回路インピーダンス(抵抗)が同じであれば相殺することができます。

     

    2.7.入力オフセット電流

    2つの入力端子のバイアス電流の差を言います。入力オフセット電圧のところでお話ししたのと同じで、2つの入力回路の特性の差によって発生します。この電流の差は相殺することが出来ませんので、回路インピーダンスが高い場合は出力に誤差となって現れます。

     

    2.8.周波数特性

    入力電圧の周波数を上げて行くと差動利得が下がってきます。どんどん周波数を上げて行くと、ついには差動利得が「1」になってしまう周波数があります。この周波数を「遮断周波数」と呼んでいます。

    汎用オペアンプでは200KHz〜1MHz程度です。

    この遮断周波数より高い周波数では増幅器として使うことはできません。一般的には遮断周波数の10分の1程度が限界と考えて良いでしょう。

    また、ビデオアンプや高速オペアンプなどと呼ばれるオペアンプは、回路動作が不安定になったりするのでオペアンプ回路としての増幅率をあまり大きくく出来ません。メーカーのデータシートに推奨増幅率が記載されていますのでそちらをご覧下さい。

     

    2.9.スルーレート

    オペアンプの出力がどれだけの速さで上昇・下降できるかを示したものです。パルス電圧の立ち上がり特性や立下り特性に相当します。出力振幅を大きく取ったり、コンパレータ回路などに使う場合は動作が遅れるので注意が必要です。動作が遅れることを遅延が発生する、と言ったりします。

    汎用オペアンプの場合は 0.5〜1V/μS程度です。


     

 

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