電子工作の知恵袋

 
 

 

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 電子部品の基本 その9

トランジスターの特性




トランジスタの最も代表的な使い方として、エミッタをグランドや電源電圧などの基準電圧点に接続するエミッタ接地回路があります。
最近はNPN型トランジスタが多く使われており、NPN型を例に説明して行きます。


NPN型                                 PNP型


エミッタ接地回路



1)コレクタ電流の制御


コレクタ電流 I はベース電流 I によって制御され、エミッタには両方の電流 I+Iの電流が流れます。
この時、コレクタ電流は、Ic=I×hFE  で表すことができ、hFE は「エッチ・エフ・イー」と読み、直流電流増幅率と呼ばれています。
この式は、ベース電流の何倍のコレクタ電流が流れるか(=制御できるか)を示し、トランジスターを使う上で非常に重要かつ基本的な式となります。


尚、そのほか、コレクタ電流を制御するエミッタ接地回路のベース電流 I は、I=(V−VBE)/R  で計算出来ます。(VBEはトランジスタにより異なり、一般的には0.6V前後)
 

そして、上図 R は負荷抵抗と呼び、トランジスタを使って動作させたい目的の物になります。
たとえば、LEDであったりリレーであったりと何かしらの電流・電圧を印加して動作させるものです。

 

2)トランジスタの動作領域


さて、トランジスタには3つの動作領域があります。
第1の領域は、ベース電流 I が流れていない領域で、コレクタ電源電圧 VCC を加えてもコレクタ電流 I は流れません。

次に、第1の状態からベース電流を流して増加させて行くと、コレクタ電流はそれに応じて増加して行きます。
コレクタ・エミッタ間電圧 VCE はコレクタ電源電圧からコレクタ電流に応じて低くなって行きます。
これが第2の領域です。

第2の領域でベース電流を増加し続けると、ベース電流を増やしてもコレクタ電流が増加しない現象が起きます。これが第3の領域です。
このときコレクタ・エミッタ間電圧は 0.5V以下になることがほとんどです。
 

第1の領域を「カットオフ領域」、第2の領域を「能動領域」、第3の領域を「飽和領域」と呼んでいます。

オーディオ信号の増幅回路に使う場合は能動領域を、スイッチングなどのデジタル回路に使う場合はカットオフ領域と飽和領域を使います。


 

3)コレクタ消費電力


コレクタ・エミッタ間に電圧が加わっていて電流が流れているとトランジスターは電力を消費します。
消費電力量 P は、PC=VCE×I となります。

コレクタで消費する電力は全て熱になりますので、大きな電流が流れる場合は発熱してトランジスタが熱くなりますので注意が必要です。

この電力は、電力が熱になって失われてしまうことからコレクタ損失と呼ばれています。
許容されるコレクタ損失はトランジスタの取り付け状態や周囲温度によって違ってきますのでケースに応じてヒートシンクを付けるなどの対策が必要です。







上図はトランジスタの許容損失特性です。

周囲温度が25℃を超えると、許容損失は小さくなって150℃では電力消費が出来なくなります。

C1 は放熱板などを取り付けて熱を外部に逃がした場合で、PC2 は単体だけで使った場合です。
熱を外部に逃がしてやれば許容損失が大きくなることがわかります。

 





知恵の小袋 トランジスタの電圧や電流の記号



さて、本文のICやVBEなどなんのこっちゃ?と思っていませんか?
これらは回路エンジニアが使う記号で、一定のルールのもとに記名されています。
ぜひ、覚えておきましょう。

たとえば、直流電流は I 、そしてトランジスターのコレクターに流れる電流だから 小さなcを添付して Ic と書きます。
こうすると、この記号はコレクタに流れる直流電流のことなのだとわかるわけです。
では、VBEは?
はい、ご推察の通り、直流電圧V にベースBとエミッタEを表す文字がついているのでベースとエミッタ間の電圧を表します。

そのほかも同様に、ベース電流は I、コレクタエミッタ間電圧はVCEですね。
尚、コレクタ損失はパワーのPとコレクタのCでPです。
本当はPCEと書いてもいいような気がしますが、熱が発生しているのがコレクタ側の接合面ということもあり一般的?にはPと書かれます。



 

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