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更新2022/06/08

定電流ダイオード(CRD)の耐電圧を上げる

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最近のCRDは最高使用電圧(耐電圧)がそこそこ高くなっていますが、どうしてもCRDの耐電圧を更に高くしたいという時があります。
しかし、1ケで対応できる種類を探すことは案外難しいものです。
本章では、複数のCRDを組み合わせて耐電圧を高くする方法を簡単に説明します。

見かけ上の耐圧を上げる回路例

1ケで何とかしようとするのは無理でも、次のような回路構成にすることで見かけ上の耐電圧を高くすることが可能です。
定電流ダイオードCRDの耐電圧アップ回路例
上記回路図のようにCRDと並列にツェナーダイオードを接続していきます。
ただし、以下の2式を同時に満足することが絶対条件です。

各CRDや各ツェナーダイオードは、同じ仕様のものを使うことを前提とすると
 (1)1ケあたりのCRDの最高使用電圧値 > 1ケあたりのツェナーダイオードのツェナー電圧値
 (2)全ツェナーダイオードのツェナー電圧の合計値 > バッテリー電圧値-D5の順方向電圧

例えば、バッテリー電圧が100V、CRDの最高使用電圧が70V、ツェナーダイオードのツェナー電圧が60V、D5の順方向電圧を3.5Vとすると
 式(1)70V>60V・・・・OK
 式(2)60x2V>100V-3.5V・・・・OK
この場合は、使えそうです。

もし、どちらかの式が一瞬でも満足できない場合は、全ての素子があっという間に壊れていくことになります。
尚、上記は電圧にだけ着目しましたが、実際はツェナーダイオードに流れる電流値や発熱量も考えなければなりません。

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電子回路とファームウェア専門の元エンジニアが、初心者の頃の疑問や勉強・経験で知った「そうだったのか」を2009年から書いています。

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