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更新2022/05/04

LEDの直列接続

LEDを使う場合直列接続で使うことも最近は多くなってきました。
本章では、LEDの直列接続の考え方を簡単に説明します。

LEDの直列接続

直列接続とは、以下の回路のようにLEDを2ケ以上直列にした接続をいい、数十Vなどの電源を使用する場合などによく使用されます。

この接続方法は、電圧の大きい電源で同時に何個ものLEDを点灯させることができるので無駄なく電源電圧を利用できます。
直列接続されたLEDすべてに同じ値の電流が流れるので、並列接続に比べLED発光輝度のばらつきが小さいという利点もあります。
また、小さな電力定格値の制限抵抗器が1ケで済むというメリットもあります。

直列接続の計算式

直列接続の場合の計算式は以下となります。
(パラメータ)
 E : 電源電圧値(V)
 Vf : LEDの順方向電圧値(V)
 I : LEDおよび制限抵抗器に流れる(流したい)電流値(A)
 R : 制限抵抗器の抵抗値(Ω)
 N : 直列接続するLEDの数

(基本計算式)
 E = (Vf × N) + (I × R)

LEDの個数を決定する

基本式を使って実際に計算を行ってみましょう。
スタンレー電気 FR3863X を例にとると、仕様書からVf=1.9V(20mA時)となります。
電源電圧は12Vとします。
上記の式を満足するようにLEDの個数と抵抗値を決定します。

決め方の順番は、まずLEDを何個まで直列にできるかを考えます。
 E > (Vf × N)

上記不等式を満足する最大のNを決定します。
もし、電源電圧Eが12V、使用するLEDのVfが1.9Vであるならば
 12 > (1.9 × 1)   1ケ OK
 12 > (1.9 × 2)   2ケ OK
 12 > (1.9 × 3)   3ケ OK
 12 > (1.9 × 4)   4ケ OK
 12 > (1.9 × 5)   5ケ OK
 12 > (1.9 × 6)   6ケ OK
 12 < (1.9 × 7)   7ケ NG
最大6ケまでは直列できることがわかります。
今回はLEDの直列個数を最大の6ケとします。
もちろん、6ケ以下であれば3ケでも1ケでもOKです。

制限抵抗値を求める

LEDの個数が決まったところで、次に決めるのは制限抵抗値です。
基本式を変形した以下の式で算出します。
 R = {E-(Vf×N)}/I
もし、LEDだけで電源電圧のほとんどを使い切ってしまうと、制限抵抗の値が極めて小さくなるためLEDに大電流が流れたり点灯しなかったりと、LEDの個体差(ばらつき)の影響が非常に大きく出てきてしまいます。
LEDだけで電源電圧を使い切らないように注意が必要です。(できれば1V以上は抵抗に印加)

さて、IはLEDに流したい電流値を指定します。
とはいえ、流したい電流値というのは、実はかなり迷う点です。
必要な輝度が明確でないならば、一番簡単な考え方は、LEDの仕様書にある定格電流値を使いましょう。
定格電流値というのは、メーカーがLEDの輝度やVfをその電流値で測定しましたよという値のことで、LED電流の目安となる値です。
メーカーは、その値を仕様書で開示しており、メーカーサイトで入手可能なことがほとんどです。
今回は、わかりやすく定格電流値を20mA(=0.02A)とします。
尚、寿命が重要な場合は定格電流値の1/2~2/3程度の電流値とすることもあります。(当然輝度は暗くなります)
 {12-(1.9×6)}÷0.02 = 30Ω
制限抵抗値は30Ωでよいという結果となりました。

直列接続は、電源電圧が高く、多くのLEDを同時に点灯させたい場合に有効な手法です。
もし、並列接続で同じことをする場合は、LED1ケに抵抗器1ケを各々配線しなければならなくなり、部品点数増加や総発熱量が直列接続より大幅に大きくなります。
高電圧(LED Vfに対して何倍もの電源電圧)でLEDを駆動する場合は、直列接続で考えましょう。
ただし、直列接続は、直列された回路の一部が何らかの原因でオープン(途切れる、配線が外れる)になるとすべてのLEDが点灯しなくなる、電源電圧が想定より低くなるとLEDが全て点灯しない、数百Vなどの高電圧の電源電圧で利用する場合は危険(感電、焼損、火事等)なのでその点は要注意です。

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電子回路とファームウェア専門の元エンジニアが、初心者の頃の疑問や勉強・経験で知った「そうだったのか」を2009年から書いています。 ⇒続き

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