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更新2022/06/08
本章では、オペアンプの代表的回路構成の一つ、差動増幅器について説明します。
差動増幅器は、2つの信号の電圧差を増幅し出力する回路です。
オペアンプ単品も+端子・-端子間の電圧差を増幅出力しますが、任意の増幅率に設定できないため、アナログ回路としては非常に使いにくいものでした。
差動増幅器は、その増幅率を任意に設定できるようにしたアナログ増幅回路です。
差動増幅器の回路を 以下に示します。
この回路を表す式は、以下のようになります。
*R1=R3、R2=R4
差動増幅器の増幅率は「R2/R1」で、他のオペアンプ増幅器と同じく2ケの抵抗の比だけで一義的に増幅率が決まります。
外付けの抵抗だけで確定した増幅率を任意に設定できるので、やはり非常に使い勝手の良い回路です。
ここでは、結果だけ記載しています。
電子回路全般に言えますが、オペアンプを使う場合も、結果だけのコピペではなく自分で計算式を作ることで回路の特徴や制限などがより深く理解できるようになります。
コピペが悪いという意味ではありませんよ?(プロも良くやりますしね)
コピペ回路の理解が浅いと、問題が起きた時にうまく対処できないことが多いし、応用も難しいからです。
ブリッジ回路にセンサーを組み込み、センサー値を読み取るという方法があります。
差動増幅器はこのような差動信号を増幅する場合に便利です。
構成と特徴の差動増幅器回路は、入力インピーダンスが低いというデメリットがあります。
入力インピーダンスが低いと、信号源に悪影響を与えやすくなります。
*R1=R3、R2=R4
上記回路は、入力インピーダンスを高くすることができる差動増幅器回路例です。
差動増幅器の増幅率は抵抗で変更できますが、最低でも2ケ誤差なしに同時に抵抗値を変更する必要があります。
現実には困難なので、抵抗1ケで増幅率を可変できるようにした回路が考案されました。
*R1=R3、R4=R6、R5=R7
R2だけで増幅率を可変できます。